今日は、イタリアのストリートフードの話。
『ガンベロ・ロッソ』の記事の解説です。
伝統的なストリートフード、まずはピッツェッレ・フリッテ pizzelle fritte 。
揚げピッツァですね。
ピッツァと言っても、手のひらサイズのミニピッツァ。
“ピッツェッレ”とは、小さなピッツァと言う意味。
ピッツェッレ・フリッテ
↓
www.gennarino.org
記事で紹介しているのは、カルツォーネのように具をのせた生地を半分に折って揚げるピッツェッレ・フリッテですが、この写真のように、平らなピッツァを揚げて、具をのせるタイプもあります。
ピッツェッレ・フリッテの本場はナポリですが、これはミラノのパン屋さんのピッツェッレ・フリッテ。
ミニトマトがのっているだけのシンプルなパンですが、トマトが美味だから、ちょっと小腹がすいた時には文句なしにおいしい。
↓
ピッツェッレ
実は、このミラノのピッツェッレには、ちょっとした思い出があります。
ミラノでタクシーに乗った時のことです。
いきなり運転手が、「忙しくて何も食べてないから、悪いけどパン屋に寄ってもいいかなあ」と言い出した!
あっけに取られているこちらを残して、お目当ての店までひとっ走りして買ってきたのが、これ。
「いやあ、すいませんねえ、これ、よかったらどうぞ」、と、二つあった包みのうちの一つを手渡されて、「あ、どうもありがとう」なんて、思わずお礼まで言ってしまいました。
後で味見をしてみたら、おいしくてびっくり!
さすがはタクシードライバー、おいしい店を知ってるなあと、いたく感心したものでした。
考えてみれば、揚げピッツァって、日本でもパン屋さんで普通に売ってそうですね。
それでは、本場ナポリのピッツェッレ・フリッテは、いったいどこが違うのか。
リチェッタを見てみましょうか。
上で写真を紹介したサイトのリチェッタは、生地の材料は
小麦粉・・500g
ゆでたじゃがいも・・2個
生イースト・・15g
湯・・少々
塩
普通のピッツァより柔らかめの生地にし、手の平よりやや大きめの円形に伸ばして油で揚げます。
これにすぐに、にんにく、トマト、バジリコで作ったトマトソースをのせ、おろしたペコリーノをたっぷり散らします。
カルツォーネ形のタイプは、潰したリコッタ、モッツァレッラの小角切り、ナポリサラミを詰めるのが典型的。
www.prezzemoloefinocchio.it
↑
こちらのサイトのリチェッタでは、生地は
0か00番の小麦粉・・1kg
生イースト
塩、水
チーズはカチョカヴァッロかプロヴォローネ。
トマトソースの赤い色が、食欲をそそりますねえ。
ストリートフードの話、次回に続きます。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2007年9月号(クレアパッソで販売中)
“ストリートフード”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年9月号、P.9に載っています。
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2 件のコメント:
今から15年位前のナポリの旧市街駅前パン屋さんで、私もピッツェッレ・フリッテを何度か食べました。一緒に買ったモツアレラ・チーズの入った揚げパンも、最高に美味だったのを憶えています。あまりに旨かったので、ポンペイの遺跡を見に行くたびに買ってましたが、その回りで不法入国してきた連中が泥棒市やってたり、ちょっと危険を感じましたね。現在はもうちょっと治安良くなってるのでしょうかねぇ…。
barrett_hutterさん
こんにちは!
コメントありがとうございま~す。
ポンペイの遺跡とピッツェッレ・フリッテって、なんだかすごく楽しそうな組み合わせですねえ。私はポンペイと言えば、まずポンペイ犬が頭に浮かんできます(笑)。
15年ぐらい前と言うと、ナポリがちょっときれいになりだした頃でしょうか。あの頃でもかなり怖かったけど、昔はもっとすごかったようですねー。
それにしても、ナポリのちょっとヤバそうな下町にあるピッツァは、どうしてあんなに美味しいんでしょうねえ。
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