2010年1月18日月曜日

モーディカのチョコレート、その1

今回はモーディカ(モディカ)のチョコレートの話。

クレアパッソで現在配本中の『ラ・クチーナ・イタリアーナ』で、シチリアを代表する有名シェフの一人、カルメーロ・キアラモンテ氏の料理が紹介されています。
彼は、カターニアの4つ星ホテル、カターネ・パレス・ホテルのレストラン、イル・クチニエーレのシェフ。
レストランのhpはこちら


下の動画は、ラグーザの古いドルチェ、“クトゥミエイ”の作り方を説明するシェフ。



乾いた羊のリコッタ100g、小麦粉40g、砂糖20g、卵白大さじ1(リコッタの状態を見て加える)を混ぜ、冷蔵庫で30分休ませてから揚げる。
皿に盛りつけたら温めた蜂蜜とヴィーノ・コットをたらして熱いうちにサービス。
外はカリッとして中はソフトなドルチェ。



彼は、シチリアのモーディカの出身。
シチリアの泥臭い伝統料理を骨太にアレンジした料理を作る人です。

『ラ・クチーナ・イタリアーナ』でリチェッタを披露している料理は、
「アーティチョークとブロッコリーのカポナータ、酔っ払い卵とモーディカのチョコレート添え」




カポナータは、千切りにして炒めたアーティチョーク、小角切りにして揚げたブロッコリー、にんじん、じゃがいも、刻んだオリーブ、ケッパーを、カラメッラーレした砂糖、ミント、赤ワインビネガー、塩でさっと炒めてから6時間なじませたもの。

酔っ払い卵はゆで卵の殻を部分的にむき、強い赤ワインに36時間漬けます。

そして仕上げに皿に散らすのが、モーディカのチョコレート。


今回取り上げるのは、このモーディカのチョコレートです。

カポナータに添えてもおかしくないチョコレート・・・。
いったいどんなチョコレートなのでしょうか。


モーディカのチョコレートは、普通のチョコレートとはかなり違います。

まず、外見はこんな感じ

色はチョコレート色ですが、中は細かい穴がたくさんあいています。
まるで軽石のようです。

口に含むと、そこそこ甘いけれど、ジャリジャリとした舌触り。
普通のチョコレートのような濃厚さはありません。
だから、なんとなくヘルシー。


モーディカのチョコレートの特徴は、
「低温製法」です。
「夏でも溶けない」というのがセールスポイントの1つ。

スペインがアステカ文明と出会ってヨーロッパに伝えたチョコレート。
モーディカのチョコレートは、その当時のままの製法で作られているのだそうです。
世界中でこの製法が今も残っているのは、ここだけなんだとか。


モーディカのチョコレートの話、次回に続きます。


町自体が古代の劇場のような形のモーディカ。
バロックの町です。







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2 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

モーディカのショコラだったと思うのですが、最初に口にしたとき熱を溶けたショコラが又固まって分離している状態だと思ってだめだと思っちゃいました(笑)、だからざらざらしていると思いました、クトゥミエイと言う伝統のお菓子だったんですね名前と一致しませんでした(笑)、
ロマネスコ人気がありましたので今日仕入れに行ったらありませんでした、ロマネスコが主役のアンティパスト考えたのに~(笑)、お客様もスーパーにあったと言っていました。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
モーディカのチョコレート、何の先入観もなく、ただチョコレートと言われて食べたら、確かに失敗作と思っちゃうかもしれませんねー。
説明不足でしたが、クトゥミエイはリコッタを揚げたドルチェで、モーディカのチョコレートとは関係ありません(汗)。
えー、ロマネスコが人気ですか。
ちょっと意外かも。
あちこちのスーパーに出没してるんですね。
うちの近所では年末以来お目にかかってません。
売れなかったのかも・・・。

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

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