2010年1月25日月曜日

モーディカのチョコレート、その3

モーディカのチョコレートには、様々なフレーバーがついています。
管理組合のサイトによると、元々はバニラ味とシナモン味だったそうです。
次に唐辛子味が加わり、さらにコーヒー、オレンジ、レモン、柑橘系ミックス、アニス、キャロブ(イナゴ豆)、ヘーゼルナッツ味などが作られるようになりました。
プレーンタイプも後からできたようです。


前回紹介しましたが、モーディカのチョコレートの代表的な造り手は、ボナイユート(店のhpはこちら)。
スローフード出版の本、『RICETTE DI OSTERIE E GENTI DI SICILIA』には、モーディカのチョコレートを使ったボナイユートのドルチェのリチェッタが2点紹介されています。
今回はそれをご紹介。


チョコレートのビアンコマンジャーレ Biancomangiare al cioccolato
材料/6人分
 マジパン・・200g
 砂糖・・100g
 小麦澱粉・・80g
 バニラかシナモン味のモーディカのチョコレート・・50g

・マジパンを水1リットルに溶かしてアーモンドミルクを作る。
・チョコレートを湯煎にかけて溶かす。
・アーモンドミルクに溶かしたチョコレートと砂糖を加え、小麦澱粉でとろみをつける。
・これを弱火にかけ、沸騰しだしてから5分煮る。
・型に入れて冷蔵庫で固める。

シチリアの伝統的なアーモンドのビアンコマンジャーレを、ボナイユートの経営者フランコ・ルータ氏がアレンジした一品。


ちなみに、シチリアの伝統的なピアンコマンジャーレは、砂糖と澱粉を加えた湯に、刻んだシチリア産アーモンドを浸し、それを絞りながら漉して取ったアーモンドミルクを固めたもの。
牛乳は入りません。


エムパナティッギア 'Mpanatigghia
材料/6~8人分
生地
 00番の小麦粉・・350g
 ラードかバター・・120g
 卵黄・・5個
 重曹
詰め物
 牛ロース・・500g
 砂糖・・1㎏
 ココアパウダー・・100g
 モーディカのチョコレート・・100g
 トーストして刻んだアーモンド・・600g
 全卵・・4個
 卵白・・3個
 蜂蜜・・大さじ1
 クローブ、シナモン 

・牛肉を細かく挽き、小鍋に入れて弱火にかける。
・挽肉の水気が飛んだら鍋から出し、刻んだアーモンド、チョコレート、スパイス、詰め物の他の材料を加えてこねる。さらに卵白を加えて混ぜ、冷蔵庫で1日休ませる。
・パスタ・フロッラ(タルト生地)を作る。小麦粉、ラード、卵黄をこねる。水と重曹を加えながらこねて適度な堅さにし、数時間休ませる。
・生地を伸ばし、長さ12㎝の楕円形か円形に抜く。その上に詰め物を絞り出し、半分に折って閉じる。
・生地に小さな切り込みを1本入れ、220度のオーブンで20分焼く。

スペイン語の“empanada”(肉、チーズ、魚などの詰め物を生地で包んだパイ)が名前の語源。
“エンパナーダ”をシチリアなまりにして愛称風に語尾変化させると“エムパナティッギア”となる。
複数形は“エムパナティッギ'Mpanatigghi”。
モーディカの伝統的なドルチェ。




下の動画はボナイユートのエムパナティッギ作り。






なんでも、肉食を断つ四旬節の間にこっそり肉を食べることができるように、修道女たちが考え出した、という説もまことしやかに伝わっています。

モーディカに行ったらエムパナティッギオの味見もお忘れなく。



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2 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

肉入りって名物なんでしょうね

私もフランスのブルターニュのレストランで肉料理を担当したとき、鴨のロースト チョコレートソースを試作したことがありました(笑)

甘くないんです、カカオマスとバターと生クリームでベースを作り、柑橘類や赤ワインの最後の仕上げに入れてソースにしました、

自分では結構いいと思ったのですが、シェフが「お客様も私達もそうなんだが、フランス的にはソース・ショコラと言うとデザートを想像する、発想はいいが、鴨のロースト ソースショコラと聞いただけで調子が悪くなっちゃうよぉ~」と言われちゃいました(笑)、まぁ日本的からみても調子が悪くなっちゃいますよねぇ~(笑)

そのシェフかなりユウモアがあって、パティシエが用事があっていなかったとき、休憩時間を利用してシェフと交代でドルチェの仕込みをしたとき、書き置きに「折パイは3つ折り2回しました、あとソースショコラをお願いします、アングレーズベースで」と書いてありました、さすがの私もドルチェのソースにフォンドゥウ゛ォーは使わないですよ(笑)、書き置きの最後にニコちゃんマークとか書いてあって、自分の仕事がうまくいったら必ずウィンクするんです(笑)、日本人シェフが日本でやったら一発でひかれますよね。

そうだ、ビアンコマンジャーレだぁ~忘れてました、近いうちにドルチェに組み込もう、

ドッピョ・ゼロ、懐かしい響きです、よく「vittorio、粉はドッピョ・ゼロを使え」と言われました

ラグーザ辺りでコンドミニアムがあったら行ったみたいです。

携帯から動画の音声がはっきり聞きたいのでイヤホン専用のアダプターを注文しちゃいました(笑)

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
チョコレートソースと肉料理の組み合わせは時々聞きますが、まだ食べたことないです。
確かに、いくつもある料理の中からわざわざチョコレートソースを選ぶ人は少数派かもしれませんね。
そのシェフ、チョコレートソースを見るたびに、「Vittorioはちゃんとアングレーズベースで作ってるかなあ」って思いだしてるかもしれないですよー(笑)
ウインク、日本でやったら「あんたはルー○柴かー」って言われますね。

ビアンコマンジャーレ、どんなのができるか、楽しみです♪

携帯だと音声を聞くのも大変なんですか。
知らなかったー。

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

昨日の最後にサラっと登場したアノリーニですが、このパスタ、(CIR12月号P.5)にもリチェッタが載っていました。クルルジョネスの次の料理です。花の形の可愛い詰め物入りパスタ、なんていうのがこのパスタの印象ですが、イタリア人は、こんな風に思ってるんですね。 「マリア・ルイジアの小...