イタリア料理ほんやく三昧: フリウリのパンとチッチョリ

2012年8月27日月曜日

フリウリのパンとチッチョリ


イタリアのパンの話、アルト・アディジェの次は、フリウリ=ヴエネチア・ジューリアです。

地方料理の分野では、話題が少なく、なじみの薄~いフリウリ地方。
しかも、そのパンとなると、ぜーんぜん聞いたことないですよねえ。
でも、やっぱり名物パンがあります

Pan de frizze(パン・デ・フリッゼ)と言います。

“フリッゼ”とは、脂身からラードを取った後のくず肉のこと。
標準語では、チッチョりciccioliと言います。
さすがは豚は何も残さず食べる国で、地方料理のレシピにはちょいちょい登場する食材です。
地方によって名前もさまざまです。
モデナの有名老舗サルメリーア・ジュスティのチッチョリ。
  ↓
Ciccioli frolli


↓この動画によると、今の若い人はチッチョリなんて知らないけど、昔の農民は、パンとチッチョリとワインを持って畑に行き、仕事の合間に食べたんだそうです。
一見すると脂肪分が多そうですが、実際には、脂身を落とした後なので、とてもヘルシー。



チッチョリには豚肉と鴨肉がありますが、フリッゼは豚のチッチョリのこと。
農村では、11月に豚をさばいてラードを取り、そのラードをクリスマスのドルチェに使い、チッチョリはパンやサラミにしました。
つまり、典型的な冬のパンでした。
さらに、ラルドも、年に一度しか作れないとなると、貴重な油脂だったんですね。
だからクリスマス用の特別なドルチェに使ったのか。
したがって、ラードを使うドルチェがたくさんある地方、カンパーニア、エミニア、ラツィオなどには、チッチョリを使った名物料理もあるのでした。
ということは、フリウリにもラードを使ったクリスマスのドルチェがあるに違いない。
誰か知ってたら教えてー。

↓パルマのチッチョラータcicciolata。
地元以外ではお目にかからない貴重なサラミ。
まさに、豚の肉でも内臓でもない部位を使う、匠の技がさく裂。




チッチョラータは豚の頭をまるごとゆでて造る豪快なサラミだったんですね。
豚の脂身を食べる技は、イタリア料理ではかなり高度な次元に昇華されてますよねー。


パン・デ・フリッゼは、00タイプの軟質小麦粉で作る場合と、ライ麦粉入り、とうもろこし粉と砂糖入りの甘いバージョンがあります。

ベーコンやサラミ入りバージョン

他にも、ラツィオのトルタ・ディ・フリッゾリなど、紹介したいチッチョリ料理があるのですが、イタリア料理の豚肉の話も、パンの話と同じくらい奥が深い。
はまると簡単には抜け出せなくなりそうなので、この辺で。



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