イタリア料理ほんやく三昧: カピトーネ

2013年10月3日木曜日

カピトーネ

今日はウナギの話です。

Eel (Anguilla)

ウナギは以前にもブログで取り上げたことがあります。
こちら

その時も書きましたが、日本では夏の暑い時期に食べるイメージのウナギですが、イタリアでは地方料理のクリスマス料理の食材として知られています。

イタリアンなウナギ料理。
ウナギとポレンタ。
 ↓
Anguila con Polenta



イタリア語では、うなぎはanguilla(アングイッラ)ですが、capitone(カピトーネ)とも言います。
クリスマスに食べるのは、主にcapitone(カピトーネ)。

アングイッラとカピトーネは、どう違うのか。

辞書で調べると、多分たいていは、anguillaはウナギで、capitoneはメスの大うなぎ、と出ています。
でも、正確には、どちらも学名はanguilla anguillaという生物、つまり、どちらもヨーロッパウナギのことなんですねえ。

はあ、ウナギって、本当にミステリアスな魚だなあ。

ウナギは回遊魚だってことは、知ってますよね。
成長の過程で、外見が変わり、それに伴ってイタリアでは、名前が変わるんです。
それでだけでなく、ウナギは性別まで変わるんだそうです。
性別が変わるのは、年齢によるのではなく、大きさによるのだそうです。
そしてウナギの大きさは、年齢よりも環境に作用されるそうです。

だから、カピトーネがメスの大きなウナギだというのは、逆に言えば、オスの大きなウナギはいないから、当然と言えば当然なんですねえ。

イタリアの人のこだわりはすごい。
活きてるウナギを買って、自分で捌きます。
 ↓







日本のウナギは、一匹200~250gだそうですが、カピトーネは400~500gだそうです。

ヨーロッパウナギの産卵場所として唯一発見されているのは、サルガッソ海。
地球上にそんな名前の海が存在することさえ知りませんでしたが、ここは多くの船が沈没する舟の墓場、なんだそうです。
ひえ~。


サルガッソ海でウナギの放流。
 ↓



実は、ニホンウナギだけでなく、ヨーロッパウナギも、今や絶滅の危機に瀕しています。
絶滅危惧種です。
レッドデータにも載っています。
稚魚が見つからないんだって。
将来、ウナギのクリスマス料理が姿を消さないように、イタリアでもウナギの養殖が行われていますが、まだ完全養殖には成功していないそうです。
今も減少の一途。

ナポリの露店のクリスマスのウナギ屋さんの姿も、昔話になってしまうかも。
 ↓






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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年12月号、“ヨーロッパウナギ”の記事の解説は、間もなく発売予定の「総合解説」2011年12月号に載っています。

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