イタリア料理ほんやく三昧: ナポリのピッツァの小麦粉

2014年9月11日木曜日

ナポリのピッツァの小麦粉

ヴェーラ・ピッツァ・ナポレターナ協会の本、『farina acqua lievito sale passione』の紹介を続けます。
ピッツァに必要な5つのエレメント。
その最初に挙げられたのは、farina、粉です。

Solo farina...


ナポリピッツァの真髄を教えようとするピッツァイオーリたちは、最初に、ある言語学者のこんな話を伝えています。

「小麦粉farinaは、ナポリではo'siore(花)とも呼ばれる」
フィォーレとは、ふすまを含まない小麦粉のことで、これこそが、ナポリのピッツァのペースです。
(そう言えば、小麦粉は英語でもフラワーですね。
でも、花のようにきれいという意味ではない)

どんなフィオーレを使うかは人それぞれ。
まず、硬質小麦粉か、軟質小麦粉か。
硬質小麦粉は黄色みを帯びてパスタ産業の様々な製品に用いられる粉です。
軟質小麦粉は肌理が細かく乳白色で、パンやピッツァに最適の粉です。

ファリーナは、様々な小麦のミックスです。
小麦は基本的に栽培された地方ごとに個性が違います。
製粉業者は、様々な小麦を組み合わせて、望む特性を持った小麦粉を作り出します。

小麦を粉にするには、溝付きローラーを通して砕き、次にふるいにかけて粒の細かいものと大きなものに分けます。

この2つの過程を繰り返してファリーナは出来上がります。

小麦を1種類ずつ別々に粉にして最後にミックスするか、最初からミックスして粉にするか、でも小麦粉の出来は違います。

ピッツァの小麦粉を語るなら、軟質小麦粉1.7㎏に水1リットル、なんて話をする前に、まず、小麦はどうやって粉になるのか、なんですね。

 
さてさて、小麦がどうやって粉になるかがわかると、次に問題になるのは、どうやって作ったら上質の小麦粉になるのか。

いやー、基本的なことなのに、意外と知らないもんですねー。

小麦粉は小麦を粉砕してふるう過程を繰り返しながら造られるわけですが、その間に、ローラーの間隔も溝も変えます。
ふるいもだんだん細かくなります。
ナポリのピッツァに使う最適の粉は、協会によると、00タイプの軟質小麦粉です。
00なので、不純物が少ない、よく精製された粉です。
つまり、2つの過程を時間をかけて行ったもの。

上質の小麦粉を語る時に知っておくべきことは、作り方だけではありません。
小麦の成分を構成する3つの要素。
澱粉、多糖、タンパク質。
そしてタンパク質と水が合わさるとグルテンが生まれる。

さて、ここから肝心な小麦粉の強さの話ですが、この先はやたら科学的な話になって、残念ながら、文系の私が理解するには1年はかかりそうです。

色々すっ飛ばして結論だけ言うと、何やらイタリアには小麦粉の強度を表すWという表示があって、これの250から320の間の強さがナポリのピッツァには最適なんだそうです。
中~強の間。

というわけですが、使う粉の強度を知ることが、美味しいピッツァを作るには基本中の基本なんですねー。
昔のピツァイオーリは手で粉に触ればその日の粉の強さが分ったので、必要な時は、“強い”小麦粉、マニトバ粉を足していました。
でも、次第に粉屋さんが改良を加えて、ピツツァ用に最適な粉を作るようになったんだそうです。

ナポリの有名製粉業者カプートのPV動画



こんな調子で、他の要素の話も続きます。
次は水の話です。


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