イタリア料理ほんやく三昧: イタリアンの押し寿司

2017年5月15日月曜日

イタリアンの押し寿司

「総合解説」は今月号から内容が少し変わりました。
前半は料理雑誌の記事の翻訳。
後半は、クレアパッソで販売している本の翻訳です。

今月の「総合解説」は、雑誌は1月号、本はローマとラツィオ料理の本です。

今日の話題は、雑誌の記事、“新年を迎えるホームパーティー”の最初の料理、“サーモンのティンバッリーニ”。

この写真の料理です。

リチェッタを訳しての第一印象は、「これは押し寿司だな」

最近すごく感じるのですが、日本料理のアイデアを取り入れた料理が、イタリアでもシェフたちのリチッタを中心に、すごく増えています。

このサーモンのティンバッリーニは、まずサケをマリネします。
翌日、ゼラチン液を作ります。
さらに玉ねぎ入りのプレーンなリゾットを作ります。
型にサーモンを並べ、接着剤用のゼラチン液、リゾットの順で重ね、さらに黒いランプフィッシュの卵をはさんでリゾットを詰めるのがポイント。
キャビアのようにも見えるこのランプフィッシュの卵が使われているだけで、料理が一気に和食からイタリアンに、さらにゴージャスになります。
ホームパーティーのメニューとしては、かなり上級なのでは。

さらに、今月の「総合解説」には、もう1品、押し寿司のリチェッタがあります。

それは、エルンスト・クナムというイタリアで大活躍中のドイツ出身のパスティッチェーレで、マルケージチルドレンの一人でもあるシェフが考案した、魚料理の新年のメニューの1品です。

料理は“リゾット・アル・サルト、ヒメジとシトロネット風味”。

ドイツ生まれでミラノ育ちのクナム氏。
プロの料理は違う、ということを見せつけてくれます。

まず、シャンパンのリゾットを作ります。
型にヒメジの切り身を敷いてリゾットを詰めます。
冷蔵庫で固めたら型から出してフライパンでヒメジごと上下の表面を焼きます。
ソースは澄ましバターとレモンのシトロネット。

なるほど、リゾット・アル・サルトというネーミングは、リゾットを焼くところからきているのか。

リゾット・アル・サルトは残ったリゾット・アッラ・ミラネーゼことサフランのリゾットをフライパンに薄く広げて香ばしく焼いた1品。

クナム氏の料理はヒメジごと固めたリゾットの表面を焼く、という、ミラノ料理の伝統を取り入れたイタリアンです。

リゾット・アル・サルト
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ちなみに、クナムシェフのお気に入りの調味料の一つにわさびがあります。
今回の新年の魚料理のメニューにも使っています。

わさび少々を水小さじ1で溶き、サワラクのスモークレッドペッパー一つまみと一緒にフィラデルフィアクリームチーズに加えます。
これをサンドイッチ用パンに塗って、スモークしたメカジキ、メキシコカカオ70%のチョコレート、マンゴー、スカローラのサンドイッチにします。

・・・味が・・・想像できない。

エルンスト・クナム氏は、テレビでの活躍からチョコレートの王様と呼ばれています。
お店はミラノにあります。
 ↓


 
ドイツ人の正確さとイタリア人の感性が結びついたら無敵ですね。


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“新年を迎えるホームパーティーメニュー”と“エルンスト・クナム”のリチェッタの日本語訳は「総合解説」2015年1月号に載っています。
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