2024年3月19日火曜日

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

昨日の最後にサラっと登場したアノリーニですが、このパスタ、(CIR12月号P.5)にもリチェッタが載っていました。クルルジョネスの次の料理です。花の形の可愛い詰め物入りパスタ、なんていうのがこのパスタの印象ですが、イタリア人は、こんな風に思ってるんですね。
「マリア・ルイジアの小さな街、パルマで誕生したアノレンanolenは、バターとグラナの娘で、円筒形や半円形をしたエミリア地方の伝統的詰め物パスタ」
イタリア人の感性って素敵~なのは、よく知ってますが、パルマのことをマリア・ルイジアの小さな街、なんて言うか普通。私にとっては、パルマと言えばパルミジャーノの街でした・・・。ところでマリア・ルイジアって誰?
パルマの女公ですが、歴史的には神聖ローマ皇帝(後のオーストリア皇帝)の娘でナポレオンの妻として知られる人です。
イタリア語ではマリア・ルイジア。フランス語ではマリー・ルイーズと、どう呼ぶかで属する国も変わっちゃう人。

マリア・ルイジア

パルマ・フード・ツアー


パルマのアノリーニ・イン・ブロード

アノリーニは、円形の型で抜いたり、“bossoloボッソロ”と呼ばれる丸い型で抜きます。
エミリア地方の伝統パスタでクリスマス料理、バターとグラナの娘。本物のパルマのアノリーニは、牛や去勢鶏のブロードをかけてサーブします。(CIRP.5)のリチェッタも、牛と鶏のブロードを取ってゆでてます。

エミリア地方のブロードは、詰め物入りパスタをリッチなブロードでゆでます。長時間煮るのがポイントで、コクはあるけどギトギトじゃないブロード。“saporito ma non grasso”
パルマやピアチェンツァだけじゃなく、ロンバルディアのクレモナなどにも広まりました。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)のバックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================



2024年3月18日月曜日

クルルジョネスは芸術的な3Dの詰め物パスタだけど、パスタを麺棒で透き通るように薄く均一に伸ばす技も芸術的。詰め物入りパスタからは食文化が出来上がる過程が見えてきます。


サルデーニャのクルルジョネス(リチェッタはCIR2021年12月号P.4)は旅をするのに値する芸術的なパスタ。

形が芸術的なパスタですが、このパスタの詰め物は、ゆでたじゃがいも、ペコリーノ、ミントなど。
古代ローマの羊飼いによってイタリア中に広まったフレッシュチーズを使うリチェッタも。
ちなみに豚や牛の飼育はロンバルディアから広まりました。
詰め物入りパスタは、閉じ方がポイント。クルルジョネスはかなり複雑で伝統的なパスタ。
イタリアには閉じ方で有名な詰め物入りパスタがたくさんあります。
まず、このタイプのパスタは北イタリアの食べ物で、南ではあまり見かけません。そういう意味からもクルルジョネスは特別なパスタ。
ローマ時代に羊飼いの文化が広まった地方では、リコッタなどのフレッシュチーズや野菜を具にし、その後、ロンバルド族に支配された地方では牛と豚の飼育が義務付けられたため、パスタの詰め物にも牛肉や豚肉を使うようになったという説もあります。

このパスタは薄く平らに伸ばすことに特化した北伊で栽培される軟質小麦粉を使うからです。硬質小麦粉は3Dの立体的な造形には向いていますが、細かい細工には適しません。
北イタリアには有史以前から軟質小麦が生えていました。一方、イタリア南部や地中海全的では、硬質小麦が栽培されています。北部の気候は硬質小麦には適さないのです。
軟質小麦はパンにするとおいしいですが、粘り気がありすぎて小麦粉と水を混ぜた乾麺には向きません。軟質小麦は硬質小麦と比べると、でんぷんの量が多く、グルテンを始めとするたんぱく質、ミネラル、ビタミン、脂肪が少ないからです。そこで北イタリアの人は動物性たんぱく質を加えることによって腰のある生地を作りだしました。軟質小麦にない性質を補う動物性たんぱく質、それは卵白でした。
北伊の詰め物入りパスタの傑作は、トルテッリーニです。


クルルジョネスによく似た詰め物入りパスタ、ピアチェンツァのトルテッリ・コン・ラ・コーダ。
色んな形の詰め物入りパスタがありますが、基本は薄~く伸ばしたパスタ・テーザ。これをカットするとタリアテッレになります。
パスタを薄く均一に伸ばす技も芸術的。ボローニャの女性はこの技を母親から受け継いでお嫁に行きます。


トルテッリーニの仲間、パルマやピアチェンツァのアノリーニは道具で成形するブキッチョの味方。トルテッリーニ、アノリーニ、カッペッレッティなどは同じ生地から造られる詰め物入りパスタですが、トルテッリーニは生地が一番薄い。

詰め物入パスタからはイタリアの食文化が形成される過程が見えてきます。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)のバックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


2024年3月16日土曜日

サルデーニャの詰め物入りラビオリ、クルルジョネスはわざわざ旅をするのに値するパスタですが、そのルーツ、オリアストラはたまたま行くような場所ではないそうです。さあ、どうする・・・。


今日のクリスマス料理はクルルジョネス(リチェッタの日本語訳は(CIR)2021年12月号、P.4です。
サルデーニャのパスタですが、記事の解説によると、「わざわざ旅するのに値する形のパスた」だそうですよ。
サルデーニャ内陸の中心にあるオリスタ―ノのオリアストラのパスタだそうですが、ここはたまたま行くような場所ではない、とのこと。
つまり、ここにクルルジョネスを食べに行こうという強い意志を持った人だけがたどり着き、食べることができるという、すんごい上級者向けのパスタです。

オリアストラ。

オリアストラは世界的にも長寿で知られる村。だけど、高齢化も深刻。


そもそもオリアストラにたどり着く方向感覚もないけど、クルルジョネスを作る器用さはもっとない。見ただけで自信喪失な美しいパスタ。

基本は詰め物入りパスタ、大型のラビオリの一種。特徴的なのは、つまんで閉じながら作りだす美しくて複雑なその形。生地は小麦粉と水、塩。詰め物はゆでたじゃがいも、にんにく、ミントのみじん切り、ペココリーノの塩水漬け、サフラン。ソースはトマトソース、山羊肉のラグーなど。バリエーションは豊富。アーモンドペーストを詰めたドルチェタイプまである。



クルルジョネスは方向音痴とブキッチョの憧れのパスタなんです。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


2024年3月15日金曜日

クロスティーニは大皿に並べて、大勢で手づかみで食べる陽気なパーティー料理。鶏レバーのクロスティーニは色が黒ずんでたのでクロスティーニ・ネリと呼ぶ。

(CIR12月号)のイタリア各州のクリスマス料理を紹介する記事から、トスカーナのクリスマス料理を紹介しています。
それはレバーのクロスティーニ。
トスカーナ料理の傑作本、『ルフィーノのトスカーナ

には、「レバーのクロスティーニはトスカーナ料理の手番中の定番で、親から子へと代々受け継がれてきた。日曜日や祝日、重要な祝いごとの夕食に、大きなトレーで前菜としてサーブされる、みんなで手で食べる料理で、貧しい庶民にとっては珍しく、強い味で複雑な風味の、楽しい料理だった。
この料理のベースは鶏のレバーで、ミルザmilza(脾臓)や心臓を加えることもあった。鶏の内臓はデリケートな味で複雑な風味で、料理に加えるヴィン・サント少々、アンチョビ、ケッパーは、料理に甘味や心地よいフレッシュさ、塩気をプラスした・・・。」
とあります。
そしてこの料理の名前は、“I crostini neri di fegatine di pollo, capperi e acciughe”とあります。
問題はクロスティーニにつけられた“neri/黒”という言葉です。

クロスティーニ・ネリ。


気にしてみると、クロスティーニ・ネリというのは意外と目にします。
これはつまり、様々な色があるクロスティーニの中でも、とりわけ黒い、という意味のようで、真っ黒という訳ではないようです。さすがにクロスティーニ・ビアンコというのは見ない。

トスカーナのクロスティーニのバリエーション。

超緑色のカーヴォロ・ネロのクロスティーニ。

黒キャベツ、白いんげん、サルシッチャのトリコロールの農家風クロスティーニ。

このあたりでようやく、きのうなぜダンテの話をしたのか、その答えです。フィレンツェは皇帝派りギベルティ―ニ黒派と教皇派のグエルフィ白派に分裂していました。なので、白黒という色分けにとても敏感なのです。フィレンツェが誇る天才でフィレンツェ生まれのダンテは白派でしたが、後に教皇の考えでフィレンツェから追放されます。
2021年はダンテ没後700年。なので、ここらでダンテに思いをはせて、白と黒のクロスティーニでもいかがですか、というのが、この料理を選んだ理由でした。
フィレンツェは偉人が多すぎて、何の話をしても歴史の勉強しないとついていけません。
フィレンツェが生んだ偉人ダンテとクロスティーニの関係についても、小難しいけど、フィレンツェ観光の際に、きっと役に立ちますよ。フィレンツェでクロスティーニ食べる時は思い出して。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


2024年3月14日木曜日

トスカーナのレバーのクロスティーニにはフィレンェの歴史が秘められていました。

    (CIR)2021年12月号から、クリスマスの地方料理の話です。
今日の料理はレバーのクロスティーニ(CIR)のリチェッタはP.3。イタリア料理のクラシックです。

レバーのクロスティーニCrostini di fegato.
下の動画で、シェフの家のクリスマスのディナーは毎年、レバーのクロスティーニで始まる、と言ってますね。

どこの地方の料理かというと、トスカーナです。
この料理にも、トスカーナ地方を代表する食材、パンと内臓が使われています。
とても古い料理で、伝説には事欠きませんが、記事ではトスカーナの歴史も関わっている料理として、その歴史を説明しています。
トスカーナの州都フィレンツェは、ルネサンスの天才芸術家たちを何人も輩出した芸術の都です。イタリア料理に興味はなくても、フィレンツェに行ってみたい、もう行ったという人は多いでしょう。

フィレンツェに行く前に知っておくこと。

記事では、フィレンツェが誇る芸術家としてダンテの名を挙げていましたが、2021年はダンテの没後700周年でした。ダンテ・アルギエーリはイタリア語の父とか、世界最高の詩人などと考えられていて、フィレンツェ市内には、彼にゆかりの場所がたくさんあります。それどころか、世界的に有名なイタリア料理、レバーのクロスティーニさえ、彼のことを知らないと、よく理解できないのです。

2021年はダンテの没後700年のダンテイヤー。

ダンテ・アルギエーリは詩人で政治家で哲学者。代表作は『神曲La Divina Commedia』。現代文学の傑作と言われている作品です。この作品の名前は料理の話の中にもなぜか頻繁に登場します。欧米の人は、偉人の傑作の引用が大好きですよね。イタリア人はみんなダンテの神曲を読んでいるのかと、その度にびひったものです。もちろん私も手に取ったことすらありませんが、名前だけは知っています。でも、こんな小難しそうな話、読むことはこの先もないだろうなあ。

3分で解説するダンテ。

ダンテの解説をする時に、必ず登場するのが教皇派のグエルフィと教皇派のギベルティ―ニの話です。12~13世紀のフィレンツェは、この2派に分裂して内部抗争状態でした。
確かに小難しい話ではあるのですが、フィレンツェを観光するには、最低限このことだけは知っておかないと話が先に進まない重要なポイントです。

グエルフィとギベルティ―ニはフィレンツェに行く前に知っておきたいフィレンツェの基本情報。

フィレンツェのダンテゆかりの場所。

何言ってるのか全然わからないけど、時々分かりそうな話もある・・・。
ネットフリックスでドラマ化希望だけど、もうなってるかな。


トスカーナでギベルティというと、フィレンツェのドゥオモのジョヴァンニ洗礼堂の天国の扉を作ったロレンツォ・ギベルティを想像するけど、教皇派のギベルティ―ニとは別の話。


おっと、話が脱線しそうなので、ダンテの話はここまで。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================



2024年3月13日水曜日

(CIR12月号)発売しました。

(CIR)12月号販売しました。


クリスマス特集号です。
今年は地方料理がテーマ。
伝統と歴史に満ちた地方のクリスマス料理は、面白いものがたくさんあります。
イタリア人ならではの視点で知るイタリアのクリスマス料理。
2021年の締めくくりです。1年間、ご利用ありがとうございました。
また新しい1年が始まります。イタリア発の美味しい地方料理をテーマに、イタリア料理を詳しく掘り下げていきます。定期購読がお勧めです。ご要望、ご質問は、ご遠慮なくどうぞ。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(CIR12月号)は現在発売中です。


(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


2024年3月12日火曜日

インサラータ・ルッサはフランスの貴族経由でロシアに伝わったと言われるポテトサラダ。ミラノのクリスマスには欠かせないパーティー料理ですが、ロシアではクリスマスはそもそも祝わない。

今日から、(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーリ)は2022年版が始まります。
2021年の最後の12月号のリチェッタは、クリスマス料理の地方料理。
イタリアの20ある州の名物クリスマス料理を紹介しています。
クリスマス料理は、すなわちご馳走ということ。
まず最初の料理は、ピエモンテから、“インサラータ・ルッサInsalata russa”です。
ルッサとはロシアということ。フランス貴族の料理がロシア貴族の料理になった1品。ロシアンサラダという名前の、何やら高貴そうなポテトサラダ。
クリスマスのテーブルに、インサラータ・ルッサを出さないピエモンテ人やミラノ人はいないんだそうです。ピエモンテではご馳走のパーティー料理として広まりました。
ここで話はさりげなく、ミラノの話になっちゃいますが、ミラノの有名惣菜店、ペックでは、この時期には2.5トンのインサラータ・ルッサが売れるんだそうです。
ポテトサラダが人気なのは世界共通なんですね。

ただし、ポテトはマッシュせずにゆでて小角切りにします。


とても素朴で庶民的なサラダですが、クリスマスの料理は食材をワンランクアップさせたり地元の特産品を使う、盛り付けにこだわる、などで普段の料理をご馳走にします。
インサラータ・ルッサも、リチェッタの日本語訳は(CIR.P.2)にあります。さらにこの料理の写真もすごくきれい。ポテトサラダとは思えない、宝石箱みたいな1品になりました。

クリスマスのかき入れ時を迎えるミラノのペック。

ミラノの美食の殿堂、ペック。

下の動画で紹介しているのはロシアの新年の料理。ロシアではクリスマスは祝わないんだって。でも、インサラータ・ルッサはロシアの新年の人気の料理。モスクワにあるレストランのシェフの名前を取って、インサラータ・オリヴィエって呼ぶんだって。オリジナルのリチェッタはジビエ入りでしたが、食糧難のソ連時代に質素になり、モルタデッラに似たソーセージで代用するようになりました。


=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリアの月刊料理雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~11月号です。
定期購読は2021年からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]
=====================================

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

昨日の最後にサラっと登場したアノリーニですが、このパスタ、(CIR12月号P.5)にもリチェッタが載っていました。クルルジョネスの次の料理です。花の形の可愛い詰め物入りパスタ、なんていうのがこのパスタの印象ですが、イタリア人は、こんな風に思ってるんですね。 「マリア・ルイジアの小...