2008年12月29日月曜日

ナポリの渋い伝統料理

ナポリ料理の話、今日もちょっと続けます。
『クチーナ・エ・ヴィーニ』の記事の解説です。

この記事には、あまり聞いたことのないディープなナポリ料理の名前が色々出てきます。
そこで、それらの料理の写真を探してみました。
でもさすがにディープ過ぎて、今では家庭では滅多に作らなくなった料理も多く、写真もちょっとしかないですねー。

■スカッリオッツィ scagliozzi (白いとうもろこしの粉のフリット。ナポリでポレンタと言うのはなんだか意外)
multiplayer.it

■ミネストラ・マリタータ minestra maritata (野菜、豚肉、豚の干し肉入りスープ。昔は祝日に食べるご馳走でした。マリタータとは“混ぜ合わせた”という意味)
chefdanielepriori.it

■マッケローニ・アッラ・ジェノヴェーゼ maccheroni alla genovese (15世紀末にジェノヴァ出身の料理人が考え出した料理とか、19世紀にジェノヴェーゼという名前の料理人が考え出した、など諸説ある。玉ねぎたっぷりで肉はちょっとのラグーをかけたパスタ)
carlocapone.altervista.org

■パッラ・ディ・ノーラ palla di Nora (大型サラミ)
cgi.ebay.it

■サラーメ・ムニャーノ・デル・カルディナーレ salame Mugnalo del Cardinale (ムニャーノ・デル・カルディナーレというアヴェッリーノ郊外の町のサラミ)
sito.regione.campania.it



マッケローニ・アッラ・ジェノヴェーゼは、ジェノヴァと言う名前でもナポリ料理。
ラグーをかけたパスタのことなんですが、このラグー、『クチーナ・エ・ヴィーニ』の記事によると、「玉ねぎが3/4で肉が1/4」。
つまり、たーっぷりの玉ねぎを、肉、サラミ、香味野菜、トマトペーストなどと一緒に5時間ぐらい煮込んだラグーです。
そして記事にもある通り、ナポリの庶民のラグーは、ラグーと言う名前でも「肉の姿は見えない」わけで、当然、肉は取り出してセコンドピアットに。
こんな料理を出しているレストランがまだナポリにはあるので、マッケローニ・アッラ・ジェノヴェーゼに出会ったら、ぜひお試しを。



今年のブログはここまで。
今年も楽しく書いてこれました。
コメントも、ありがとうございます!
とても励みになります。
また来年もよろしくお願いしますねー。

皆様、よいお年をお迎えくださ~い。
そしてまた来年、イタリア料理ほんやく三昧に、遊びに来てくださいませませ。
お待ちしておりますよん。



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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2007年10月号
“ナポリ”の記事の解説は、「総合解説」'06&'07年10月号、P.28に載っています。


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