今日はミラノのカフェの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
ミラノのシンボル的有名カフェ、ズッカ。
ガレリアの入り口にある老舗です。
店のwebページはこちら。
この店の名物は、ビターのカンパリとズッカ。
なぜ名物なのか、知ってますか?
実はどちらも、この店の歴代オーナーが造っていたお酒なんですねえ。
そもそもこのカフェのルーツは、1867年にできたカンパーリという店。
オープンしたのは、ガレリアがオープンした日と一緒です。
創業者は、カンパリの発明者、ガスパレ・カンパーリ。
そして、1915年にその向かいに出来たカンパリーノという店が、現在のズッカ。
当時のミラノ風リバティースタイルの内装は、現在もそのままです。
ズッカに行ったら、ぜひ、リバティースタイルのモザイクと、客のいるフロアより一段高く作られたカウンターを鑑賞してみてください。
こんな雰囲気。
この壁はモザイク。
天井の照明も有名職人の手になるもの。
カウンターはこの高さ。
1919年に、エットーレ・ズッカがカンパーリとカンパリーノを150万リラで買い取ります。
そして店名は、ズッカ・イン・ガッレリーアに変わりました。
エットーレ・ズッカは、ルバーブ(カボチャじゃない!)のビター“ズッカ”を発明して財をなした人。
1928年、元のカンパーリは所有者がモッタに変わり、現在は系列のアウトグリルというイタリアベースの多国籍企業のチェーン店になっています。
左がズッカ、右がアウトグリル。
ズッカ・イン・ガッレリーア(元のカンパリーノ)の方は、1960年代に、実業家のグリエルモ・ミアーニの手に渡ります。
一時は店名もカフェ・ミアーニになりましたが、現在はズッカ・イン・ガッレリーアに戻っています。
そして現在の経営者は、グリエルモの娘テレーザのご主人、オルランド・キアーリ氏、76歳。
↓現在のオーナー、オルランド・キアーリ氏
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