今日は、北イタリアの農民料理の基本、と言われる料理の話。
なんだと思います?
ヒントは、語源はドイツ語。
さらに、冬の台所に、パンと牛乳と玉ねぎ、スパイスしかない時、何を作りますか?
答えは、この料理です。
↓
Festa dei canederli ~ Knödelfest / Val Gardena - Gröden Marketing
カネデルリです。
ドイツ語で丸い結び目と言う意味のknotが語源。
ひき肉なしのハンバーグみたいなものですかね。
確かに、よく目にするし耳にする料理で、このブログで以前にも取り上げたことがありますが(こちら)、素朴すぎて、まさかこれが、北イタリアの農民料理の基本だとは、考えたこともなかったです。
リッチにしたければ、サラミ類を加えて、玉ねぎと脂身は炒めて、パンに全部の材料を吸い込ませて丸め、ブロードでゆでるだけ。
作り方も手軽で、かつ、冬の寒い日に体が温まるし、カロリーも取れる一品。
もっとも一般的なのはスペックのカネデルリ。
ピエモンテのアレッサンドリア県フラスカーロという町で、昔ながらの伝統料理を出す店、トラットリーア・デル・タッコノッティのリチェッタ。
↓
ブロードじゃなくてお湯でゆでてからブロード・ディ・カルネをかけてます。
シンプルなだけに、バリエーションも豊富。
混ぜる材料は自由だし、ブロードじゃなくて溶かしバターをかけてもいいし、今回解説に載せたリチェッタにはジャスミンティーをかけたドルチェバージョンまであります。
付け合わせも無数。
この料理の魅力は、柔らかさと丸さ。
カネデルリの本場、トレンティーノ=アルト・アディジェを訪れる機会があったら、ぜひそこらへんをチックしながら、この料理を食べてみたいものです。
それと、もう一つのチェックポイントはパン。
カネデルリに最適なパンは、数日乾燥させた生地が締まった耳のない白パン。
カネデルリを食べるなら、地元のパンも要チェックですね。
下の動画の後半はアルト・アディジェのパン屋さんの紹介。
そういえば、カネデルリ以外にも北イタリアの代表的な料理がありました。
北ではとても一般的ですが、カンバーニアより南では、めったにお目にかかりません。
「テーブルの金」と呼ばれるものです。
なんだと思いますか?
答えは次回。
-------------------------------------------------------
関連雑誌;『ア・ターヴォラ』2012年2月号、“カネデルリ”のリチェッタは、「総合解説」2012
年2月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
2014年2月27日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
キャビアはしばらく見ないうちにずいぶん種類が増えてました。
(CIR12月号)の話、今日はクリスマスにふさわしいゴージャスな食材、キャビアとトリュフの話です。 カスピ海のチョウザメの 卵を初めて塩漬けにしたのは、2千年前のペルシャ人だと言われています。それをロシアの皇帝が輸入して宮廷に取り入れたところ、キャビアは黒い金と呼ばれる高級品と...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
(CIR)2月号の“ゆでないパスタ”というのは、たっぷりの沸騰した熱湯にパスタを入れて常に沸騰させながらゆでる、といういわゆる伝統的と呼ばれる昔ながらの方法でパスタをゆでない方法です。 プロの技を駆使しながらゆでないでパスタを加熱する方法を取り上げたのがこの記事です。 その一つが...
-
今日のお題はプリーモピアット。今月の「 総合解説 」P.5の料理です。 スパゲッティなんですが、料理名がやたらカッコイイ。 “アサシンのスパゲッティspaghetti all'asssassina”だって。 初めて聞きました。 聞いたこともない料理だったのに、逆にnetに...
0 件のコメント:
コメントを投稿